今回の記事は、我々が現在、取引をさせて頂いている「インドネシア」と言う国についてお話しを致します。
一般的に知られている情報から、ネット等では知り得ない情報までをお伝えしていきます。
ちなみに、私はバックパッカ-としてインドネシアへ渡り、最終的にはインドネシアで現地採用の駐在員として長期間住んでいた経験もあります。
インドネシアとはどんな国
まず始めに、検索し易い一般的な情報に私の体験したモノや調べた情報を織り交ぜてお伝えしていきます。
人口規模について
まず、人口は日本のざっと2倍以上の2.7億人となります。人口はとても多いですが、残念ながら少子高齢化は既に始まっていると言われております。
2015年辺りに、シニア層(60歳以上)の総数が子供(5歳未満)の総数より多くなりました。
華僑系やマレ-系とよばれるロ-カルインドネシア人の中間層辺りは、かなり晩婚化が進んでいます
気候について
位置はちょうど赤道直下となり、日中の紫外線が日本と比較してとても強く、雨季は更に紫外線が強い感があります。
ただ、日陰に入ると意外にも涼しく、夜間は扇風機があれば快適に睡眠を取る事が出来ます。
赤道直下と聞くと、かなりの暑さを想像されるかも知れませんが、個人的には日本の夏より過ごし易いです。
そして山間部等の高地になれば、夜はかなり冷え込みます(日本の11月末~12月程度)
収入について
最低賃金ですが、州(都道府県みたいなモノ)により差がとても大きいです。 インドネシア語の記事となりますが、2021年のインドネシア最低賃金データはコチラをクリックして下さい
首都であるジャカルタ特別州が一番高く(日本円で4万円/月)、私たち日本人に人気のあるバリ島は安いです (日本円で2万円/月) ただ、給与体系が日本と異なり各種手当(住居・食費・宗教関連・医療)は含まれておらず 、それらを含めると2~2.5倍位の賃金となります。
別記事にてインドネシアの雇用待遇(給料)についてお伝えしていますので、興味があればコチラもご参照ください
医療保険制度ついて
ここではインドネシアで新たに創設されている「国民健康保険制度」についてお話しします
今のインドネシアの大統領が着任してから、新たに制度化された制度です。ほぼ日本と似た様な制度となりますが、異なる点が二つあります。
インドネシアでの健康保険制度の呼び名は「BPJS」と言います。
①日本の健康保険制度と異なる点
収入の大小による細分化が余りされていません。私の記憶が正しければ、クラスA~Cまでと単純化されております。もちろん、保険料はクラス別で変わります。
②日本の健康保険制度と異なる点
「国民健康保険制度」を利用して病院にて治療を受けると、薬の質などの医療の質が大きく下がってしまいます。
インドネシアで蔓延した「新型コロナウィルス感染症」の患者で、中間層~富裕層に属する人たちは、全額自費で診療を受けると言う事が発生しておりました。
「国民健康保険制度」を利用して新型コロナの療養を続けた人を中心に、新型コロナウィルス感染症にてかなりの死者を出しました。
言語及びその他の習慣・風習について
インドネシアの共通言語はインドネシア語でありますが、多数の島の集合体である事から他民族国家となっており、文化・生活習慣・そして日本では馴染みがない信仰する宗教が同一ではありません。
コチラは私の経験ですが、共通語である「インドネシア語」が下手で基本文法などがぐちゃぐちゃで、何を話しているのか話を全く理解出来ないインドネシア国民も居ます。
あと、インドネシアは世界で一番、「華僑」が多い国です。 もし、華人の自宅へ招待されて行ってみると、そこは中国語が飛び交いインドネシアではなく、華人の国に来た錯覚を覚えます。
宗教
あまり日本で馴染みのない要素ですが、インドネシアでは「宗教」がとても大事な要素です。
インドネシアでは身分証明書(KTP)を誰であっても必ず携帯する必要がありますが、そのKTPに「宗教」の項目があり、必ずどこかの宗教に属する必要があります。
インドネシアはほぼ90%以上がイスラム教徒ですが、ヒンズ-教・仏教・カトリック・クリスチャン....等 様々な宗教があります。
余談ですが、奈良県天理市に本部がある「天理教」は、インドネシアでイスラム教の元で布教活動をしていたりします。

インドネシアの良いところ
ここはあくまでも個人的な観点による内容ですので、あくまでもご参考程度にご一読下さい
- 気候が過ごしやすい
- 物価が安い
- 微笑み
- 日本人と性格が似ている
- インドネシアには自由がある
気候が過ごしやすい
赤道直下の国として想像されるのが「酷暑」ですが、日陰に入ると扇風機1台あれば比較的過ごし易いです。とくに、湿度の低い乾季は夜は肌寒く感じる時があります。
物価が安い
値段交渉は必要となりますが、日本でも30年以上前に良く見かけた「地域のローカル市場」がどこでもあり、食材は安く買えます。
外食文化が盛んであり、昼夜問わず屋台でリーズナブルに食事が出来ます。
それともう一つが、電車等の公共交通の運賃がとても安いです。
微笑み
日本人同士でも良くある特に意図を持たない「微笑み」の文化がインドネシアにはあります。
私が過去に滞在した他国では、日本とインドネシア以外では無かった生活習慣でした。
日本人と性格が似ている
相手の様子を伺う、過度な自己主張をしない、周りの空気を読む.....etc
全ては当てはまりませんが、異なる言語間のコミュニケ-ション問題が解決すれば、意外にも私たち日本人にとって、彼ら彼女たちと相互理解をし易いと思います。
インドネシアには自由がある
これは感覚的なモノですね。
この感覚、ぜひ現地へ行って感じてみて下さい。

インドネシアの悪いところ
こちらもあくまでも個人的な観点による内容ですので、あくまでもご参考程度にご一読下さい
物価が高い
「良い点」と真逆の事を書いておりますが、日本と同じ生活スタイルをすれば、日本にいる時より割高となります。
例えば・・
- ショッピングモールでのレストランで食事
- 外資系のスーパ-マーケットで買い物
- 輸入品の購入
- インタ-ネット等の通信費
- アルコ-ル類
インドネシアは外国からの製品に高い関税を掛けている為、日本と比較すると高額になります。また、インドネシアは物価と比較してビール等は高いです。ただ、地方で古くから作られている「どぶろく酒」の様なモノは安く手に入ります。
役場の対応
これは昔から言われている事ですが、役場での申請関係の手続きは、長期間待つ覚悟が必要です。
外国人としてよくお世話になるのが滞在ビザ関係で入国管理局になりますが、バリ島など一部の観光地を除いて、入国管理局支部への入室に対して「ドレスコード」もあり、うっかり普段着で施設に入ろうとすれば、追い出される事もあります。
医療
日本と比較すると、医療の質は落ちます。また、インドネシアでは「国民健康保険制度」が整備されましたが、制度内での治療は更に質が落ちます。
インドネシアの「国民健康保険」は外国人であっても、アチラで起業もしくは雇用されれば加入する事が可能です。
あと残念な話ですが、病院によっては「外国人向け価格」が設定されている病院があります。
文化の違い
食べ物・学校での教育・宗教・・ これだけ違えば仕方ないですね。
インドネシアから技能実習生や留学生として、日本にやってくる「インドネシア人」の仲間内でも、この様な議論が良くされています。
インドネシアは携行が必要な「身分証明書」に必ず「宗教」の項目がある位に、宗教観念はとても重要であり、彼らの生活スタイルは「宗教からの教え」に大きく影響されています。「宗教」の概念が薄いと言われる日本人は違和感を感じる時もあります。

インドネシアから見た日本
インドネシア人から見た日本として、かなり期待を持たれているのは事実です。 この傾向は、華僑系と呼ばれる方々より、特にマレ-系と呼ばれるローカルインドネシア人がより大きい気がします。
期待されているモノとしては・・・・・①日本製品の信頼性
②漫画やゲーム等のサブカルチャ-
③労働者としての日本人の気質.....etc
私がインドネシアへ訪問する時は、アチラの取引先より、ほぼ必ずガンダムのプラモデルやフィギア等の代理購入を要望されます。
また、その商品を手に入れる為に飛行機に乗ってわざわざインドネシアから日本へやってくる富裕層インドネシアも居ます。
華僑系の会社では、日本人労働者の期待値はかなり高いです。
私たちは普通の勤務スタイルに思えますが、海外からみればかなり勤勉な部類に入る様です。
私たち日本人にとって一番有名な「バリ島」や首都「ジャカルタ」では、欧米の文化を一番目にしますが、「バンドン」市等の郊外や、中部ジャワの方へ行けば、日本語で書かれた落書きを目にしてビックリする時があります。
一方、インドネシアのとある地域では公立学校の第二言語として「日本語」を教えていたりします。

移住する国としてインドネシアは最適
今まで東南アジア地域で、「マレ-シア」が移住したい国としてトップでしたが、2021年10月より外国人用滞在ビザである「MM2H」の条件が大きく変更され、その資産保有条件が大きく引き上げられました。今後は移住先として「マレ-シア」を選択する事は困難になっていくことが明確です。
一方、「インドネシア」はまだそういった動きは無く、逆に昨年よりインドネシア政府がベトナムに対抗して創設した「オムニバス法」により、外国人がインドネシアで創業する事がかなり簡略化・簡易化していく流れがあります。
よって、今後はインドネシアへ移住する国として順位を上げていくでしょう。
気候も暖かく、服装はTシャツに短パン&ビーチサンダル、そしてバイクを転がして海へサンセットを見に行く・・
もし機会があれば、ココを読んで頂いた方にも一度、インドネシアでしか味わう事の出来ない自由を体感して頂くのはいかがでしょうか?
