今回は日本人同士では味わう事の出来ない異文化についてお知らせしたいと思います。
残念ながら私は世界の全ての国に対して知見はありませんが、私が現在の業務での外国人との関わりから「文化・風習・習慣」について多々、違和感を覚えた事があり、それについてお話しをしていきます。
【多文化共生】私が実際に体験をした出来事【文化の違い】
私は過去に「インドネシア共和国」へ移住をしておりました。
最初はバリ島に滞在し、その内アチラで仕事をしてみたくなったのでジャワ島のジャカルタ郊外へ住居を移しました。ジャカルタ郊外でアチラの事業に携わっていた時のエピソ-ドを2点ほどお話しします。
①つ目(西ジャワ州にある某貿易会社にて)
私が出入りをしていた中規模程度の友人の事業所で、販売用の物品が頻繁に紛失しており問題になっておりました。
社内調査の結果、従業員が会社物品を持ち出して販売している事が発覚し、彼に対しては懲戒処分が発表されましたが、彼の謝罪もあり解雇までは至りませんでした。
そこで物品の紛失が収まると思われていましたが、その後も紛失は続いたので再調査が為されましたところ、前回と同じ従業員が関わっていた為、今度は庇いきれないとなりその従業員は懲戒解雇処分となりました。
もうその元従業員と会社が関わる事は無いと思っていましたが、度々ある社内のレクリエ-ション活動にて、私はその解雇された元従業員が他の従業員と仲良く食事をして談笑しているのを見掛けたのです。
この件について、役員(私の友人)に質問したところ、「彼は既に謝罪をしているから問題ないよ」と思いも掛けない返事を聞いてビックリした事があります。
②つ目(私の就労ビザ)
日本人が海外で就労する場合も、漏れなく「就労ビザ」が必要となります。
インドネシアと言う国は、自国の権益保護の意図もあり、外国人が就労可能なビザを取得するのは、厳しい条件と長い審査期間、そして高い費用が必要となります。私も当初はとても苦労を致しました。
最終的にインドネシアでPT(株式会社みたいなモノ)で役員をしている友人の手助けもあり、費用(25万円程度)さえ払い込めば「就労ビザ」を所得できる見通しとなりましたが、ちょうど私の滞在ビザ期限と日本での所用もあり、一時帰国となり少しでも時間を無駄にしたくなかったので、書類一式と現金を友人に渡し手続きを進めてくれる様お願いをし帰国をしました。
そしてインドネシアへ再訪となり、現地へ到着時に進捗についてその友人へ問い合わせをしたところ、諸処のトラブルで手続きに入っていないとの返事であったので、一度書類一式と費用を返却して欲しいとお願いをしたところ、ビザ費用の使い込まれほぼ無くなっていました。
最終的に費用は返却をして頂きましたが、数か月要したのと、相手の家族との付き合いもあり、その家族も巻き込んでしまい、その友人とその家族とは「縁」が切れてしまうと諦めました。
ただ、そこから2年後、SNSにてその友人から以前と同じとても丁寧なメッセ-ジがあってビックリした事があります。逆に私が負い目を感じて恥ずかしくなった経験があります。
宗教ベースの赦し
上記にてお話しをした経験はあくまでも一部です。
ただ、ひとつ言える事は「赦し」としての寛容性の考え方が大きく日本と異なると思います。
良く言われるのが、我々の日本では希薄なモノである「宗教」の概念や教えからの”違い”を指摘されるところですが、上記については、「イスラム教」を信条するマレ-系のインドネシアの方々だけでは無く、「キリスト教及び仏教」が多い華僑系の人たちとの交流でも、似た様な出来事がありました。
流石に我々の国では、犯罪行為を行い損害を与えた場合や、友人間での金銭問題で喧嘩まで発展すると、友人としての関係性を、以前と同じ様に修復するのはかなり困難なのではないでしょうか??

実際に日本で働く彼ら・彼女たちと接していくには
現在の日本では「就労可能な人口」の激減が言われ続けております。
インドネシアの若者だけではなく、ベトナムやミャンマ-、または東欧の人たちも、日本で就労を行っております。
ステレオタイプに、○○人はこんな性格で、△△人はこんな考え方を持っている! と一括りするのは良い事ではありませんが、一度彼ら・彼女たちの考え方や習慣について考察を深めてみるのは如何でしょうか??
特に「労働」に対する価値観は大きく異なるので、無理解のまま雇用契約を結んでしまうと、日本人従業員では起こり得ない労働争議や思わぬ突然退職等の問題が起きる可能性が高くなります。
最後となりますが、私が関わっているインドネシアの若者もSNS上で、私たち日本人について昼夜問わず討論をしています。
ただ残念ながら、日本人の私から見ると、かなり的外れな評価や分析をされている事が多いです。
お互いに相互認識の擦り合わせは必要ですね