はじめに
日本の労働人口減少に伴い、外国人労働者の受け入れは拡大を続けています。
しかし「特定技能」「技能実習」「EPA」など、外国人を雇用する為の在留資格の違いが分かりにくいと感じている企業担当者も多いのではないでしょうか。
本記事では、2025年時点で外国人労働者を雇用する際に利用できる主要な在留資格の種類と特徴をわかりやすく整理します。
この記事より理解出来る事は以下の内容です
以下の内容を理解することで、最新の制度に沿った適切な人材受け入れが可能になります。
実際に外国人候補生の選抜から、教育・トラブル対応まで行っている 現場目線 で解説していきます
- 外国人が日本で働くために必要な「在留資格」の基本
- 特定技能・技能実習・特定活動(EPA)等 の違いと特徴
- 在留資格ごとの 対象職種・在留期間・家族帯同の可否
- 2025年時点での最新動向(特定技能の拡大、技能実習の見直しなど)
- 自社がどの在留資格を活用すべきかの判断基準
外国人労働者に必要な在留資格とは
外国人が日本で働くためには「在留資格」が必要です。
在留資格ごとに、働ける職種・在留期間・家族帯同の可否などが異なります。
2025年現在、外国人が日本で就労出来る在留資格は以下の通りです
- 技能実習:国際貢献を名目とする制度(2027年以降、育成就労へ移行予定)
- 育成就労:2027年より施行される特定技能へのステップアップを目指す制度
- 特定技能:労働者として人材確保を目的とした新しい制度
- 技人国:世間ではエンジニアビザと呼ばれる。 マーケティング・通訳等、事業分野の幅が広い制度
- 高度人材:高学歴層を対象としたビザ 永住権が早く取得出来るボーナスも有る
- 特定活動(EPA):経済連携協定に基づく介護・医療分野の在留資格
- 医療:日本で国家資格を取得した、医師・看護師等がビザ取得を出来る制度
- 介護:日本で国家資格を取得した、介護福祉士に発給されるビザ
- 留学(資格外活動許可):大学や日本語学校、または専門学校生に発給されるビザ 別途、申請すれば就労可
- 日本人の配偶者等:日本人と婚姻関係 またはその子供たちに発給されるビザ
- 経営管理:日本で法人を所有し、その経営者に対して発給されるビザ
- インタ-ンシシップ:特定活動ビザのひとつ 海外の学生等を対象にした就労可能なビザ
在留資格(=ビザ)の種類は多岐に亘り、就労可能または不可能な資格があります
次の項目では、企業で主に利用される 在留資格(=ビザ) の特徴を整理していきます
技能実習
技能実習は「日本で技能を学び、自国に持ち帰る」ことを目的とした在留資格です。
- 対象職種:農業、製造業、建設業など幅広い分野
- 在留期間:最長5年
- 家族帯同:不可
- 転職:不可
国際貢献の目的として創設された制度
技能実習を修了する事により、特定技能制度へのスム-ズなステップアップが可能です
転職は不可能です
特定技能への移行がスム-ズで長期的な人材定着が図り易いです
注意点として・・
1. 監理団体からの支援が必要です
特定技能
特定技能は2019年に新設された在留資格で、即戦力人材を確保するために導入されました。
介護・建設・外食・製造業など14分野で働くことができます。
- 特定技能1号
- 在留期間:最長5年
- 家族帯同:不可
- 技能試験・日本語試験に合格すれば取得可能
- 転職:可能
- 特定技能2号
- 在留期間:更新可(事実上、永続的に就労可能)
- 家族帯同:可
- 難易度の高い「実技試験」、一定の「日本語能力」が必要
- 転職:可能
注意点として・・
1. 特定技能1号で外国人を雇用をするには「登録支援機関」の関与が必要です
2. 転職は可能ですが、入管へ在留資格の変更手続き・支援計画の提出が必要であり時間を要します
3. 特定技能1号については、5年間のみ在留可能となり2号にステップアップ出来ないと帰国となる
4 介護職種については、特定技能2号の設定なし
育成就労
技能実習制度のアップデ-ト版の位置付けで、特定技能制度へのステップアップを目的としています
- 対象職種:未定(2025年8月末現在)
- 在留期間:3年
- 家族帯同:不可
- 転職:条件付きで可
2027年6月までに施行される制度
2030年までは、技能制度と並行して運用される予定です
2025年8月末現在 まだ未定の内容が多いです
技人国 (正式名:技術・人文・国際業務)
4年制大学を卒業等の、高学歴人材に対して発給されるビザ
- 対象職種:通訳業務・ITエンジニア・マ-ケティング・土木技術者 等
- 在留期間:定めなし
- 家族帯同:可能
- 転職:可能
職種と学歴との関連性が必要
現場作業は認められず、上位職(監督業務など)が対象
技能実習や特定技能と異なり監査体制が緩く、現場作業で使用されているケースが多く
違法な実態に対して、入管側で摘発に向けて動いている
特定活動(EPA)
経済連携協定で設定されたビザ
- 対象職種:看護師・介護福祉士
- 在留期間:3年間(または4年間)
- 家族帯同:不可
- 転職:不可
就労よりではなく研修色が強いビザ
定められた期間までに、看護師または介護福祉士の国家資格の合格が必要となる
通常の国家資格より試験内容は少し緩い設定あり
政府機関「国際厚生事業団」を通して申込みを行う
医療
医師・看護師等、医療関係者を対象としたビザ
- 対象職種:医師・看護師等
- 在留期間:定めなし
- 家族帯同:可能
- 転職:可能
日本の国家資格に合格する必要あり
特定活動(EPA)が国家資格へ合格した後は、コチラのビザへ変更
介護
介護福祉士の資格を取得した外国人を対象としたビザ
- 対象職種:介護
- 在留期間:定めなし
- 家族帯同:可能
- 転職:可能
日本の国家資格に合格する必要あり
特定活動(EPA)が国家資格へ合格した後は、コチラのビザへ変更
企業が在留資格を選ぶポイント
企業が外国人を雇用する際は、自社のニーズに合った在留資格を選ぶ必要があります。
- 即戦力が欲しい → 技能実習を修了した特定技能の人材(介護除く)
- 長期視点で定着出来る人材を確保 → 技能実習(介護は技能実習スタートが良い)
- 一般職での専門人材が必要 → 技人国 (学歴条件と業務内容に注意)
- 介護・看護の専門人材が必要 → 特定活動(EPA)・医療・介護
特に2027年以降は、特定技能が外国人雇用の中心となることが予想されます。
技能実習の修了組が減り試験合格組が主流になる事で、特定技能人材の即戦力としての立ち位置も変化します
育成就労は今後、開示される内容次第で検討の余地が出てきます
まとめ
この記事の要点を以下に纏めてみました
- 外国人労働者の雇用には「在留資格」が必須
- 2025年時点の主要な在留資格は 特定技能・技能実習
- それぞれ対象職種・在留期間・家族帯同の可否が異なる
- 今後は「特定技能」の拡大が進み、「技能実習」は「育成就労制度」に移行予定
外国人雇用を検討している企業様へ
外国人労働者の採用には、在留資格の選定・申請手続き・労務管理など、専門的な知識が必要です。
制度を正しく理解し、適切に対応することで、トラブルを避けながら安定した雇用が実現できます。
また、外国人を雇用する企業に対しても、世間よりコンプライアンス順守等の厳しい目も年々強くなっています
- 「自社にはどの在留資格が適しているか知りたい」
- 「手続きやサポートを相談したい」
- 「自社にマッチする人材像はどうか」
という方は、ぜひ一度ご相談ください
