技人国ビザとはなに??
インターネット上で良く話題に出る「技人国」ビザについてお知らせします
最近の報道になりますが、「技人国の在留資格厳格化へ」と言うニュ-スがありました
ココでは、一般の方々ではあまり耳にした事が無い「技人国」ビザについて紐解いていきます
正式名称は「技術・人文知識・国際業務」と言われる外国人が日本で働く為の就労資格であり、巷では「高度人材」または「技人国」と言われています
技人国ビザの職種
- 技術とは・・ 設計職や技術監督職
- 人文知識とは・・ コンサル業務やマ-ケティング業務
- 国際業務とは・・ 通訳または翻訳業務・海外取引業務
大まかに上記の三種が主な業務であり、技能実習や特定技能で行う様な現場作業は出来ません
頭脳職で上位に位置する業務と捉えて下さい
技人国ビザの要件
そして、ビザの申請条件としては以下となります
- 雇用される職種に関連した大学の学科を卒業(海外の大学卒もOK)
- 雇用される職種に関連した学科の専門学校を卒業(日本の専門学校のみ)
- 雇用される職種の実務経験が10年以上
上記が主な審査要件となります
審査部署は勤務予定地の管轄がある「入国管理庁」となります
技人国ビザの割合
日本へ在留する外国人に占める技人国ビザ外国人の総数はコチラです
令和7年6月末時点での、入国管理庁発表データがソース元となります
- 永住者:932,090人
- 技人国:458,109人
- 技能実習:449,432人
- 留学:435,203人
- その他:1,075,297人

その他とは、家族滞在・日本人の配偶者等・特定活動・医療または介護..etcを合算しています
上記から見ると、技人国ビザの発行件数が異様に多いのも解ります
技人国の厳格化の発端は?
2025年12月上旬 永住者とともに「技人国ビザ」の厳格化が検討されている報道がなされました
纏めると・・ 入国管理庁へ申請していた業務と全く異なる業務を外国人にさせていました
以下はよくある不正の一覧です
- ①:魚加工の工場で現場作業員として雇用 申請書類上は機械エンジニア
- ②:勤務実態が無いのに、通訳業務で偽装雇用 支払った給料は外国エージェントからキックバック
- ③:外国人観光客が来ない宿泊施設で、レセプション業務としてビザ申請 実態はハウスキ-ピング
- ④:実務経験や卒業証明書等を偽造しての不正申請が横行
上記は一部でありますが実態はほぼ野放し状態であり、日本国内の仲介会社から「支援費」節約等の目的で、「技能実習」「特定技能」を避けて、「技人国」ビザを指南する営業も堂々と行われていました
この問題は長らく放置されていましたが、ようやく行政側も重い腰を上げる方向になりました
不正技人国から発生する問題
この様な不正を放置した結果、様々な問題が発生しておりました
以下が一例です
- 本国より家族招聘が可能であり、日本語が全く話せない外国人が急増し社会インフラへの負担が大きくなった
- 社会保障・または移民目的で、ビザを不正に取得するケースが増えた
- 手数料を徴収して技人国・家族滞在ビザの申請をサポ-ト業とするブロ-カ-跳梁跋扈した
- 誰にも支援または管理されない外国人が急増した
- 経費節約・事務手続き簡略目的で「技能実習」「特定技能」を避ける方法として不正利用された
上記はほんの一例です
想定されていないビザの利用により、急激にたくさんの問題が起きました
また、SNS経由で手数料徴収を目的とする「悪質なブロ-カ-」の活動が、このビザ申請のプロセスを急激に破壊しました
技人国ビザの今後の流れ
上にも記載した通り、想定外の急激な外国人増加は「社会インフラ」に対して大きな負担を掛けてしまいます
技人国ビザは、技能実習や特定技能(2号除く)と異なり「家族滞在」という家族の招聘が可能なビザとなります
この問題を放置すると、雪だるま式に外国人の流入が増えていきます
残念ながら技人国ビザは、「技能実習」や「特定技能」と異なり日本側の支援機関は一切関与しないので、行政への手続きや病院等のお世話は自力で行う必要があります
技人国ビザの現状は【日本語の習得要件】はほぼ無いに等しく、ましてや不正申請で日本へ流入してくる技人国ビザの外国人は全く日本語が出来ないケースが多いです そして、その本人が家族が招聘すると今後の結果は明らかです
来年には「技人国ビザ」の要件は間違いなく厳しくなると思われ、性善説の観点で審査されていた入管業務が厳しく変化していくは寂しい話です

